子供の保険って必要?加入の目的や種類、選び方のポイントを解説

この記事はこんな方へおすすめ!
  • 子供が産まれて保険を考えている方
  • そもそも子供保険って何か?を知りたい方
  • 子供保険の必要性や種類、加入の仕方で迷っている方
まずは結論から!記事の要点をざっくり解説
  • 加入の目的は大きく分けると【子供の病気やケガに備える・子供の教育資金を準備する将来、子供が成人した時に保険料の負担なく保障を渡す】の3つ。
  • 医療費助成があるから保険には加入しなくて大丈夫って本当?!予想外の出費もご紹介
  • あなたが一番気になる保険種類はどれ?【医療保険・傷害保険・個人賠償保険・学資保険・死亡保険】
  • 読む価値あり!FPオススメの加入方法【団体加入の検討・共済の活用・学資保険に特約付帯・両親の保険に特約付帯】
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー
伊達 有希子(だて ゆきこ)

国内金融機関を経て 2013 年に独立系 FP 事務所を設立し現職。

有料でのライフプラン作成や資産運用の提案などの FP 業務のみならず、マイナビウーマンなど情報メディアへの執筆活動、セミナー講師などの活動も数多く行っている。

親しみやすくわかりやすい資産形成の伝え方が、一般消費者より大変好評を得ており、30~40 代世帯を中心とした多くの FP 顧問契約も保有。

目次

子供の保険で備えるべきこととは? 

そもそも子供の保険とはどのようなリスクに備える商品なのでしょうか。

加入の目的は大きく分けると3つあります。

子供の病気やケガに備える目的の医療保険

掛け捨てタイプの保障を重視した保険で、子供の病気やケガによる入院や手術に備えるために加入します。

子供にかかる医療費は、全ての都道府県・市区町村で「子供医療費助成制度」があります(自治体により制度名は異なります)。

就学前まで、もしくは15歳の年度末までとしている自治体が多いです。所得制限がある自治体もあるので、お住いの地域が何歳まで助成の対象なのか?所得の制限があるのか?を一度確認してみるといいでしょう。

この制度のお陰で、健康保険診療の医療費や薬代は無料になります。また入院時の食事代(1食460円)は東京都の制度では自己負担ですが、市区町村によってはその食事代も助成しているところがあります。

医療費の助成があるから保障は不要と考える方も多いかもしれませんが、医療費助成の対象外となるものもありますので参考までに確認しておきましょう。

  • 健康診断
  • 予防接種
  • 薬の容器代
  • 差額ベッド代
  • 紹介状がない場合の初診料(病床200以上)

このように健康保険がきかない費用、交通費などは実費がかかります。また子供が病気やケガで入院すると、ママやパパは付き添う費用もかかってきますね。付き添った場合は、その分仕事を休むことになるので、収入減少の可能性もあります。

子供医療費助成は安心な制度ですが、予想外の出費に備えてプラスアルファの子供の保険が必要かどうかを各家庭でしっかり検討しましょう。

子供の教育資金を準備する目的の学資保険

貯蓄性タイプの保険で、将来の子供の教育費を準備する目的で加入します。契約時に決めた子供の年齢でお祝い金や満期保険金を受けとることが出来ます。

契約者を親、被保険者を子供として加入するケースが一般的です。保険料の払い込み期間中に契約者である親に万が一のことがあった場合、保険料の払い込み免除という保障機能があるのが特徴で、以後の保険料を支払わなくても教育費はきちんと確保できるのが安心です。

将来、子供が成人した時に保険料の負担なく保障を渡す目的で入る死亡保険

子供自身が亡くなった時の死亡保障として加入します。子供が小さいうちは遺された家族が困ることはないので不要と判断されるケースが多いですが、子供が成人になるまでに親が保険料を払い込んで、成人後に子供名義に変更すると、子供は保険料の負担なく万が一の保障を準備できる点ではメリットがあります。生前贈与などでもよく活用される方法ですね。

このように加入目的によって、選ぶべき商品も変わってくるということですね。

保険会社によっては上記で紹介した目的が複合的に組み合わさった保険商品もあるので、「保険加入の目的」をしっかり定めてから商品選定に入った方が迷わないでしょう。

子供保険の代表的な商品

ここからは、子供の保険の種類についてみていきましょう。

細かく分けると色々な種類があります。

医療保険:病気やケガによる入院や手術の費用に備える

自治体からの乳幼児医療費給付とは別に、病気やケガによる入院や手術、付き添いによる親の収入減を賄うことができます。終身タイプの医療保険に加入すれば、子供が独立した後もずっと保障が続きます。親の税負担が軽くなる生命保険料控除が使えるのも嬉しいですね。

傷害保険:偶然の事故によるケガと入院・通院に備える

新型コロナウィルス感染症や、O-157等の細菌性食中毒、ノロウイルスなどのウィルス性食中毒も対象となる場合があります。

個人賠償責任保険:相手や物に対して損害を与え、賠償責任を負った場合に備える

自転車の事故の時に役立つのもこの個人賠償責任保険です。わずかな負担で大きな安心が買えるのが特徴です。

身近な話として、私の子供達が幼稚園に入った時には園児24総合補償制度に全員加入でした。これは先にご紹介した医療保険、傷害保険と個人賠償責任保険等がセットになっているものです。

子供が保育園や幼稚園、小学校に入る頃、または子供医療費助成制度が終わる年齢で、個人賠償責任保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。

学資保険

学資保険とは主に子供の教育費に備える保険です。

親が契約者、子が被保険者になり契約時に定めた年齢になるとお祝い金や満期保険金を受け取ることが出来るのは前述した通りです。

保険料の支払期間を選ぶことが出来るため、なるべく早い期間に支払いを終ると解約返戻率が高くなります。ただし、昨今の低金利で以前よりは保険を活用するメリットは減りました。

学費は入学前の秋に支払うことが多いため、子供の誕生月によってはお祝い金や満期保険金は18歳ではなく17歳を選んだ方がいいケースもあるのでご注意ください。

保険料として子供の教育費を先取貯蓄できる、貯蓄性のため早く始めた方が毎月の保険料が抑えられる、このような理由から子供が生まれてすぐ加入を検討される方が多いです。

死亡に備える生命保険

子供が万が一の時に備えて加入する保険。葬儀費用や遺された家族の生活費などは必要ないと思うケースも多いですが、子供もいつか成人するもの。将来のことを考えて子供が小さいうちから加入を検討される方もいらっしゃいます。

子供が成人になるまでに親や祖父母が保険料を払い込んで、成人後に子供名義に変更をします。子供は保険料の負担なく万が一の保障を準備できるのが一番のメリットです。終身タイプの死亡保険なら貯蓄性なので、減額や解約をして結婚費用は住宅購入などに充てることもできます。

親や祖父母が支払うケースが多いのでその資金余力によって、子供が小さいうちから加入するご家庭もあれば物心ついた頃、生前贈与が必要になったタイミングなど色々なケースが考えられます。

子供の保険にはどこで加入すべき?選び方のポイント4つ

子供の病気やケガに備える方法として団体加入を検討

掛け捨ての保障重視の子供保険を選ぶ場合は、保育園・幼稚園・学校・PTAなど団体を通じて加入できる商品がないかどうかをチェックしてみてください。団体の保険は、同じような内容の民間保険に入るよりも保険料が割引されていてお得です。

都道府県民共済やこくみん共済などの「共済」を活用

保険と共済はみんなでお金を出し合う制度というのは同じですが、共済は非営利事業のため掛金が一律で手頃なのが特徴です。保障(補償)内容も分かりやすいですが、パッケージ商品も多いので目的に合うものがあるかを確認してみましょう。

貯蓄性の学資保険に医療保障の特約を付帯

学資保険は貯蓄性ですが、掛け捨ての特約で医療保障をプラスすることもできます。

細かい要件などは各保険会社によって異なりますので、確認してみてくださいね。

親の保険に特約を付帯

親が生命保険や医療保険に加入している場合、子供の分を特約として付加することも可能なケースがあります。個人賠償責任保険は損害保険の分野になるので、住宅をお持ちの場合は火災保険、自動車をお持ちの場合は自動車保険に付帯することで家族全員が補償されます。

どんな保険を選ぶかも重要ですが、どこで加入するか、主契約なのか特約なのかでも保障(補償)内容や保険料が変わってきます。保険は横並びの比較が非常にしにくいようになっていますが、加入の目的と払いきれる保険料かどうかをポイントに選んでみましょう。

まとめ

子供の保険を考えるときは、保障と貯蓄、まずどちらを優先させるのかを考えましょう。また保障の期間を一時的(定期)なものとするのか、終身とするのかも選ぶ必要があります。

保障(補償)は多いに越したことはありませんが、保険料は固定費になりますので、掛けすぎず、掛けなさすぎず、適度なバランスを保つように心がけましょう。

家庭の考えによるところも大きい子供保険ですが、是非この機会にご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

伊達 有希子(だて ゆきこ)のアバター 伊達 有希子(だて ゆきこ) ファイナンシャル・プランナー

国内金融機関を経て 2013 年に独立系 FP 事務所を設立し現職。

有料でのライフプラン作成や資産運用の提案などの FP 業務のみならず、マイナビウーマンなど情報メディアへの執筆活動、日本 FP 協会主催の現役 FP に対してのセミナーや証券会社とのタイアップ企画となるYouTube のライブ配信への出演など、講師としての活動も数多く行っている。

親しみやすくわかりやすい資産形成の伝え方が、一般消費者より大変好評を得ており、30~40 代世帯を中心とした多くの FP 顧問契約も保有。女性向けファッション誌 Marisol の「美女組」ブロガーとしても活躍中!

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